■12月県議会だより■


【一般質問】「地方の創生」の問題点や都市圏北部の道路公共事業の入札制度、公契約条例などを質す

1、まち・ひと・しごと創生法について
 
Q.「まち・ひと・しごと創生法」では、人口減少の歯止めをかけるために『東京一極集中の是正』と『地方の創生』を「手段」として乗り切ろうとしているが、この法に沿って地方行政を進めることで、市町村に格差が出はしないか。

知事 今回の地方創生は、地方の『発意』によって、各地域の特徴を生かした自立的で持続的な社会を創生していくものと認識。これまでも地方は、少子高齢化に対応するため、様々な取り組みを展開してきており、本県でも新4ヵ年戦略の推進により、諸施策を積極的に展開している。地方創生に向けた国の動きは、これまで取り組めなかった課題に挑戦できるチャンス。国に対しては必要な財源確保を含め、提案・要望をしていく。熊本らしい総合戦略を策定し、市町村とこれまで以上に連携し、『幸せを実感できるくまもと』に向け大きく前進してまいる。

2.熊本都市圏北部の道路網の整備について

Q.  熊本市北区は道路網の要所。国道3号の縦軸を基幹道路とした大動脈に対して、3号線北バイパス、西環状道路、植木バイパスの結節が予定。また九州縦貫道の北熊本スマートインターチェンジ(仮称)の結節、大分県からの地域高規格中九州横断道路も接続の予定。九州の縦軸横軸の結節の実現に向けて、いつまでの完成を目指しているのか。

土木部長  「熊本都市圏都市交通マスタープラン」で、2環状11放射道路の整備が位置つけられ、アクションプログラムの中で具体的に整備をすることとしている。スマートインターチェンジもすでに市が事業着手をしており、中九州横断道路も九州縦貫道から大津町の区間については、国のほうで概略のルートや構造等を検討する計画段階評価の手続きが進められている。熊本市では新たなマスタープラン、アトラクションプログラムを策定する予定なので、県としても国と関係市町との連携を深めてまいる。

3.公共事業の入札制度について
  (1)総合評価落札方式について

Q.  本県は、原則3000万円以上の事業で、一般競争による、総合評価落札方式を取り入れているが、一部の事業については、新規参入が難しく受注事業者の偏りが出ている。国も、総合評価方式の改善案の一つとして、チャレンジ型総合評価方式というやり方の施行にも取り組んでいる。今後、受注実績の少ない企業も参加しやすい方式を検討してはどうか。

土木部長  総合評価落札方式は、公共工事の品質を確保するために、いわゆる「品格法」に基づき、入札価格だけでなく、入札参加者が保有する技術力も含め総合的に評価し、落札者を決定する制度。入札参加者の技術力を客観的に評価するための主な指標として、企業の工事施工実績や成績、配置予定技術者の資格や経験を評価項目に設定している。評価内容は、毎年度入札結果などを分析・検証しながら改善を行っている。今後も入札状況を注視し、国や他県の事例を参考にして、工事の内容や規模などの特性に応じた制度となるよう努めてまいる。

 (2)公約条例について

Q.  公約条例は、公共事業の請負や業務委託請負におけるダンピング受注の横行、それに伴う従事労働者の労働条件の劣悪化、事業者の廃業、建設労働者の失業や離職にともなう技術伝承の断絶、さらには基本的な技術研修を受けないまま就業を余儀なくされる非正規労働者の増大など、公共サービスの請負の現場での雇用の劣化を防ぐもの。
  公契約条例を定めた自治体は千葉県野田市を含め12の市や区。基本条例として定めた自治体は7市区ある。県段階でも、長野県と奈良県が基本条例を定めた。本県の公契約条例制度に向けての現在の進捗状況などは。

会計管理者  今年1月に「公契約のあり方検討チーム」を設置。先進自治体の調査や県内関係団体への意見聴取を実施。賃金下限設定について労働者団体からは早期に条例制定の必要などの意見、事業者団体からは、各社の賃金体系と整合性が取れないなどの意見あり。これらの意見を踏まえ、幅広い観点から公契約のあり方について、今年度内に中間とりまとめを行う。

4.県職員の定数条例の見直しについて(要望)

 県の職員数を定める条例の定数が実際人数と大幅に違う。例えば知事部局の定数は5,867人だが、実際は4,212人で1,655人もの差がある。昭和50年以降見直しがされていないということであり、定数外の職員の取り扱いも含め、適切な見直しを要望する。

 

■12月議会報告■

「私学助成の充実強化に関する請願」否決される

県議会は、12月2日から18日までの17日間の会期で開催されました。
  突然の衆議院の解散を受けて、国政選挙の告示日と重なりましたので、通常は午前10時からの開会を午後からに変更されるなど、慌ただしい開催となりました。
  冒頭、知事の説明で、ソフトバンクホークスの秋山幸二さんに対する県民栄誉賞を授与すること、県内景気や雇用情勢が上向いていること、川辺川問題の対応として、「ダムによらない治水を検討する場」そ早期に開催すること、アジアにつながる取り組みとして、農林水産物の輸出拡大に関する取り組みや、台湾高雄線の定期便化に向けて取り組んでいること、地下水と土を育む農業の推進として、全国初となる条例制定に向けて県民会議を発足させたことなどの説明がありました。
  補正予算は地域医療介護総合確保基金を活用した事業や、県人事委員会勧告に基づく職員の給与改定などの経費63億3千万円の増額補正となります。
  また、債務負担行為として、早期発注による来年度前半の事業量を確保するため、いわゆる「ぜろ県債」を設定しました。
  その他、各種条例案県、指定管理者の指定、人事案件の追加で44号の議案を承認しました。

私は12回目となる質問を

 一般質問は10人が登壇し、政府が進める、地方創生やアベノミクス経済政策、地域の課題などが質問されました。私も12回目となる質問を行いました。
  常任委員会や特別委員会で審議をした後、最終日には「熊本県中小企業振興基本条例の一部を改正する条例」が議員条例として出されたほか、議員提案意見書のうち「地方法人課税の偏在是正を求める意見書」他5つの意見書は採択されました。しかし、「年金積立金の専ら被保険者の利益のための安全かつ確実な運用に関する意見書」「原発再稼働の中止を求める意見書」「TPP交渉から直ちに撤退を求める意見書」は否決されました。また、委員会提出「自主性を尊重する農協改革を求める意見書」「TPP協定交渉に対する意見書」は採択されました。
  なお、「私学助成の充実強化に関する請願」が総務委員会に提出され、私は教育費の負担軽減のため賛成を表明しましたが、賛成少数のため否決となりました。私学生や先生及び保護者から毎年出されている請願ですが、なかなか議会では採択されない状況があります。