■12月県議会だより■


【一般質問】TPP問題、定時制・通信制課程への支援を児童相談所の体制見直しなど6項目を質疑

1、TPP交渉合意を受けての今後の県農政について
 
(1)高品質な農業生産対策について
 
欧米並みの大規模な企業的農業の育成に力点を置く政策に疑問。小規模でも県農政の中枢を担っている施設園芸や果樹などの生産対策をどのようにするのか。

農林水産部長答弁 本県の園芸は多くの品目で全国トップレベルだが、TPP大筋合意により品目転換による野菜の供給過剰やミカンなどの価格低下が懸念されている。今後は施設園芸では環境制御機能を兼ね備えた次世代ハウスの導入やさらなるコスト低減、果樹ではシートマルチの前面被覆による品質向上や基盤整備、園地の集積、花きでは周年出荷体制の確立に取り組む。加えて、農業研究センターが開発した新品種や革新的技術の普及を加速化する。生産対策と合わせて、農産物のPRや付加価値によるブランド化の強化を図り輸出も含め国内外への販路拡大に努める。

(2)県内農産物と学校給食の連携について(要望)
 
県内農産物が売れるように消費者の購買意識を高めなければならない。子どもの時から、県内農畜産物を食べることが重要で、学校給食を活用すべき。教育委員会にも食農教育も含めた協力を要望。

2.非行少年等の立ち直り等のための支援について

 保護司活動をする中で、非行少年等の再犯率を抑えるために、就職の斡旋等寄りそう支援策が必要と感じている。県の対策は。

知事答弁 熊本の未来を担う子どもや若者が誇りと自信を持ち、夢の実現に向かって健やかに成長することは県民すべての願い。10月に「熊本県子ども・若者総合センター」を開設し、専門機関と連携して就労につなげている。問題を持った子どもや若者に寄り添った効果的な就労支援に努め、より効果的な体制を構築していく。

3.定時制及び通信制課程への支援について

 定時制・通信制に通う生徒は、勤労青年だけではなく多様な生徒が増えている。貧困家庭もあり学費に困っている生徒もいる。問題となっている点について改善を求める。

教育長答弁 県の授業料減免基準を見直し、「学び直し支援金」等の支給期間の上限を超える場合は減免対象よした。高等学校等就学支援金制度の単位数の上限を超える場合も、卒業に必要な単位は減免対象となるよう見直した。他の学校での併修についても、全国知事会や九州地方教育長会議を通じ国に対して制度拡充の対象となるよう要望する。

4.児童相談所の体制見直しについて

 児童相談所への相談件数が飛躍的に増えている。虐待などの相談への対応は子どもの命に関わる。熊本県は対前年相談件数156%と全校1位の増加率となっているが、現状に対応できていない面があるので、人員増員等の組織的見直しを求める。

健康福祉部長答弁 平成22年度の熊本市児童相談所の設置により、職員一人当たりの担当人口は減少したが、近年の児童虐待相談の急激な増加に伴い、職員はその対応に日々追われている。増加する相談に迅速かつ適切に対応していくために、業務集約等の事務効率化を進め、研修等による更なる職員の資質向上を図る必要がある。児童相談所の職員体制の整備とともに、市町村など関係機関を含めた総合的な体制の在り方について、国の動向を踏まえ、早期に検討し、未来を担う子どもたちの安全安心を確保していく。
 

5.災害時における職員自家用車の公務災害適用について

 台風災害待機をしていた職員の自家用車が28台破損。公務災害として対応ができないのか。

総務部長答弁 台風15号の災害待機等に従事し、自家用車に被災した職員に対して、お見舞いを申し上げる。地方公務災害補償法の対象とされているのは身体上の災害であり、自家用車などの物的な損害は対象とされていない。職員は県民を災害から守るために昼夜を問わず危機管理に尽力している。今回のような損害が生じている懸念を払しょくする方法を研究していく。

6.県職員給与について(要望)

 地方経済に影響を与える公務員給与の引き下げとなる「給与等の総合的見直し制度」導入は反対。福岡県では地域手当が10%支給されるが、本県は熊本市が政令市であるにもかかわらず、国の考えでは支給されない。県独自に2%程度支給するべきではないかを県人事委員会や知事に要望。

 

■12月議会報告■

補正予算など29件、一般会計追加26億8千万、総額7,649億円余

 蒲島知事は提案理由説明の中で、10月に大筋合意をした環太平洋連携協定(TPP)について、「国に万全の体制を求め、県議会と連携しながら対応していく」と発言し、さらに「県まち・ひと・しごと創生戦略」の策定内容に触れ、「生活の素晴らしさを実感し、誇りを持ち、安心して暮らし続けられる熊本を実現する」と述べました。
  議案は補正予算等29件、一般会計は26億8千万円を追加し、総額7649.9億円は前年度同期比2.6%増となりまう。内訳は地域医療の充実や農地集積の加速化、災害復旧費が主なものです。一般質問には9人の登壇があり、TPPに関連した農業問題を中心に、各地域の抱える問題を質問しました。最終日に採決され、県が示した議案は賛成多数で可決しました。請願・意見書については次の通りです。

●請願選択 「知的障害者が安心して暮らせる環境の整備について、国への意見書提出を求める請願」

●請願不採択 「教育費負担の公私間格差をなくし、子どもたちに行き届いた教育を求める私学助成請願」
            (私も協力議員として署名していますが不採択となりました)

●委員会提出議案可決意見書 「知的障害者が安心して暮らせる環境の整備を求める」「学校教育の充実に向けた小中学校教職員定数の改善を求める」「TPP協定に対する」

●議員提出議案可決 「テロに対する国民の安全確保を求める」「陸上自衛隊定員の増員並びに中枢部局及び部隊の熊本県駐屯地を求める」「森林・林業・木材産業施策の積極的な展開を求める」

●議員提出議案否決 「安全保障県連法の採決強行に抗議し法の廃止を求める」「労働基準法改定案の撤回を求める」「テロ行為を糾弾し、テロ根絶への取り組み強化を求める」「TPP合意内容の公開と徹底審議、国会決議遵守を求める」「少人数学級実現を求める」