■3回目の一般質問

1.県財政問題や県有資産の売却について

西 給与は人事院勧告に基づいている。県は、勧告を尊重すべき立場。県職員、警察職員の人件費は交付税措置が十分ある中で、その予算を他の事業に充当するのが今回の賃金カット。懲戒処分による減給処分とは違う。職員は2001年から給与カットが続いており、2006年給与構造改革でさらに4.8%引き下げられている。県職員の賃金カットにより、県内労働市場の低賃金化が進む。給与カットしない事が、現時点での県経済に対する一番の経済対策。サマーレビューの取り組みは中途半端。まだ予算の見直しの余地があるのではないか。3年間の給与カット実施後に展望はあるのか。

知事 人事委員会勧告は、労働基本権の代償措置。これまで尊重してきた。今回の給与カットの提案は財政再生団体に陥らないため、やむを得ないとの判断で一時的、臨時的な措置。サマーレビューについては財源不足の解消には至らなかったが、県民生活の維持・向上の点で聖域を設けず、職員は真摯に取り組んできた。しかし3年間で170億円の財源不足となる。あらゆる方策を講じてもすべて解消することは困難と判断。苦渋の判断だった。平成24年には収支均衡を図りたい。

西 知事には労使交渉に出席して頂き、給与カットが行われないようにしていただきたい。また、職員が賃金カットになれば、県議会議員の報酬カットも検討すべきでは。
  財政再建計画の中で立てた県有資産の売却目標37億円の達成に向けてどう取り組むのか。産業支援センターや農業研究センターが開発した特許及び品種登録した種苗などの知的財産権を歳入の一方策として活用できないか。

総務部長 売却を進めるに当たっては、県のホームページや地元市町村の広報誌に掲載、宅建業団体のホームページの活用とメールの発送等広範囲にPRを実施。さらに職員自ら不動産関係者へセールスに回るなど売却推進に努力していく。知的財産権の売却や他県への使用承諾については困難な部分もあるが、県財政の危機的状況を踏まえ、今後とも一層の歳入確保のため、県有資産の有効活用の観点から幅広く検討して参りたい。

西 県の基幹産業である農業の振興に向けた知事の考えを踏まえ、人事・組織の在り方、財政配分を今後どのように考えているのか。

総務部長 農林水産業の振興は、県勢発展にとって重要と認識。限られた財源や人材、人的資源の配置や、今後どのような事業展開を図るかは大きな課題。農林水産関係補助金については、交付金化、統合補助金を含め、制度の見直しの検討を進めている。事務職員については、農林水産業務に意欲を持つ職員を重点的に配置し、育成を行っている。また、農商工連携を図るため、業務経験を有する職員を配置するなど体制の強化に努める。 

2.新型インフルエンザ対策は?

西 本県の新型インフルエンザに対するこれまでの取り組みと今後の対策について。

健康福祉部長 平成17年12月に熊本県新型インフルエンザ対策行動計画を策定。 市町村、消防、医療機関などによる机上訓練を実施。平成18〜19年度でタミフルの備蓄を進めてきた。医療体制については保健所が中心となり、医療機関と連携を図りながら整備を進めている。公衆衛生上の対策として、学校における休校措置など、多くの人が集まる場所での感染防止対策が重要であり、教育関係機関や企業などへの情報提供及び準備の要請を行っていく。

3.荒瀬ダム撤去凍結について

西 川辺川ダムと荒瀬ダム判断は矛盾するのではないか。環境対策費を計上するということは環境悪化を認めているのではないか。なぜ早急なダム存続を決定するのか。子どもたちに負の遺産を残したくないという住民の思いをどう思うのか。今後国の補助制度の創設や県の財政状況が好転すれば、ダム撤去に着手するのか。地元坂本村の民意や議会の意見をどのように受け止めているのか。

知事 深刻な財政危機にある本県の現状では、荒瀬ダムを存続させることがもっとも妥当であると判断。荒瀬ダムが環境に負荷を与えていることは否定できないが、具体的にどうすれば環境改善につながるか現時点では判明していない。平成22年3月の水利権更新を見据えて、国交省との事前協議や、地元、漁協等に対して、丁寧に説明する必要があり、その時期を考えるとダム存続の判断はぎりぎりのタイミングである。巨大ダムの解体費用は、今後、国として取り組むべき課題であり、問題提起していく。荒瀬ダムが未来永劫存続させることが最善の選択肢とは考えておらず、4つの条件が整えばいずれ撤去すべきと考えている。地元坂本村の民意と県全体の財政再建という民意の間で悩んだ末、存続という判断をせざるを得なかった。知事としての苦渋の選択であった。